VO2max(最大酸素摂取量)を自動計算して持久力を知ろう!
Garminなどの腕時計で表示される、マラソンとか持久力がどれぐらいあるか測るVO2max。それはどうやって計算するのでしょうか。
12分で走った距離、1マイル歩いた時間とかで計算できます!
さっそく計算してみよう!
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12分間走クーパーテストの計算式
スポーツ選手などがたまにやっている12分間全力で走るクーパーテストで、走った距離(m)から計算できる。
VO2max = (12分間で走った距離(m) - 504.9) / 44.73
エアロビスクの父と言われる、元空軍大佐のKenneth H. Cooper博士が1960年代後半に軍人を調査した時に使ったテストで、トレーニングの効果を測った。
リーゲルタイム式からのクーパー予測
実際12分間、全力で走れと言われても改めてそんな機会を作ることは難しいだろう。そこで、直近の大会とかタイムトライアルで走った距離・時間を基に計算ができます!
目標タイム=基準のタイム×(目標の距離 / 基準の距離)1.06
これだと、12分でどれぐらい走ったかわからないので。
12分間で走った距離=(12分/基準のタイム)1/1.06 × 基準の距離
で計算できる。この式で求めた距離をクーパー式に代入すれば、おのずとVO2maxが計算できるわけだ。指数関数の等式変形なんて20年前で全然覚えていなかった…
ピーター・リーゲルさんが1977年に異なる距離で相対的なパフォーマンスを比較する上記公式を提唱しました。
心拍数比の計算式
クーパーテストは実際に12分走ってみないと測定できないので、大変です。なので、心拍数だけで測定できる計算式があります。
手首の脈を測ったり、心拍数が測れる時計などで測った「安静時心拍数」と「年齢」で計算できす!
VO2max = (220 -年齢)÷安静時心拍数 × 15.3
安静時の心拍数は、座ってリラックスしている状態の1分間の脈です。マラソン選手アスリートになると30~40ぐらいだと言われています。
最大心拍数は、いくつか計算がありますがあくまで年齢の平均値で偏差は±10と言われているが、あてにはなりません。
他の式では、208-0.7×年齢だったり、206.9−(0.67×年齢)だったり微妙に違います。実際に最大心拍数を測定できるようなら、あなたにあった計算ができるでしょう。
Rockport Fitness Walking Testの計算式
ロックポートウォーキングテストは、日本語で検索しても全然出てこない。日本では知られてないのかも。
1マイル歩いた時間と体重、年齢、歩いた直後の心拍数で計算できる!しかも走らなくてもいい!
VO2max = 132.853-0.0769×体重(ポンド)-0.3877×年齢-3.2649×時間-0.1565×最大心拍数+(男性:6.315,女性0)
※ポンド=キログラム×2.2046、時間は12分30秒→12.5
1986年にマサチューセッツ工科大学によって開発されて、空軍の1.5マイルテストとも遜色がないもので20歳~69歳を対象に設計されています。
【ロックポート歩行テストのやり方】
①準備:ストップウォッチ、1.6kmの平地、適切な服とウォーキングシューズ
②準備運動で身体を温めます
③1.6㎞を早歩きます(競歩や大げさな歩き方はダメです)
④歩き終えたタイムと、直後の心拍数を測定します。
1マイルなら、元競歩選手の筆者は6~7分ぐらいであるけますがそれはダメです(笑)
ルームランナーでも測定できるよ。LIVESTRONG.comのyoutubeでもやり方が紹介されてます。
20mシャトルランの回数による推定法
文部科学省が推奨している新体力テストの中に、20mシャトルラン(往復持久走)の測定がある。その折り返し回数によって最大酸素摂取量を推定する方法。
学生は学校の体力テストで20mシャトルランをやった時の折り返し回数を参考にすればVO2maxが計算できるよ。
文科省は20歳以上でも新体力テストの要項を出してるよ。方法は20m走る間隔が徐々に短くなるような音に合わせて走るっていう、考えただけでキツイ測定。
アスリートのVO2maxはどれぐらい?
男性トップアスリート:約85 ml/(kg・min)
女性トップアスリート:約77ml/(kg・min)
フルマラソンのタイムから推定
大迫傑(日本記録保持者):91.7 ml/(kg・min)
2時間5分29秒
エリウド・キプチョゲ(世界記録保持者):96.5 ml/(kg・min)
1時間59分40秒(非公式)
Oskar Svendson(サイクリング):97.5 ml/(kg・min)
Matt Carpenter(ウルトラマラソン):90.2 ml/(kg・min)
瀬古利彦(マラソン):84 ml/(kg・min)
川内優輝(マラソン):82 ml/(kg・min)
マウス:約140 ml/(kg・min)
サラブレッド(競走馬):約193 ml/(kg・min)
アラスカハスキー(犬ぞりレース):約240 ml/(kg・min)
プロングホーン:約300 ml/(kg・min)
ハチドリ:約630 ml/(kg・min)
ノドアカハチドリ:約1,030 ml/(kg・min)
ミツバチ:2,000 ml/(kg・min)
どうやら大まかに言うと身体が小さくなるほど心拍数も上がって、VO2maxも大きくなる傾向があるようだ。脊椎動物ではノドアカハチドリが最強。
ちなみに実験用ラットは人間と同じぐらいだって。しっかりトレーニングしたら人間と同じくVO2maxも上がるらしい。
2023/10/13